04章 症例と考察 その2
~「完全に気の持ち様」例、その2~
もう一つ僕には分りやすい症例がありました。
諸事象があり(僕の赤面症の事とは全く関係なく)、当時勤めていたお店を辞める事になりました。
海外に移り住むようになって10年程経っていたので、両親も健在ですし、
親孝行がてら次の仕事をする前に、数か月間日本に帰国する事にしました。
でもホラ、僕の赤面症は99%日本人相手に発動されますから。
「日本なんて日本人の巣窟だぞ、大丈夫か!?」
と、アホな自問はしましたが、
「旅行気分で浮かれているから大丈夫。完全に気の持ち様なんだから。」
と、秒で一蹴。
実際、帰国してみて割と大丈夫だったんです。
初めの1~2週間、プチ発動は何回かあったのですが、大事には至らず。
しかし帰国2週目、その試練の時は訪れました。
心優しい友達が、いい歳こいて(当時もう40歳) 独身の僕を合コンに誘ってくれました。
誘ってくれた時は嬉しすぎて、2つ返事で参加の意を伝えたのですが、その後自分の赤面症が思い出され、不安が募っていきました。
5対5くらいだったと思います。
集合場所からは当然、女性陣とは赤面症が不安の為しゃべれず、店に到着。
お店の中が暗めで、
「よし、これなら顔が赤くなっても分かりずらい」と、ホッとし、
乾杯のお酒が皆に回る迄、近くの男性陣と談笑してやり過ごす。
決して女性陣との誰とも目を合わさず乾杯の時を待った。
そして別な意味で待ちわびた、
「乾杯~!!」
の声で、一気にビールジョッキの半分位まで飲み干す。
喉がとても乾いていたフリをして。
でもコレ、別にそこまで喉乾いていた訳では無いのです。
このブログを読んで下さってる方には、もしかしたらもうお分かりかもしれません。
さっさとお酒を飲んで、先に顔が赤くなってしまえばいいのです!
赤面症ではない方には、この発想は分からないかもっス。
一般的な男性は、お酒で顔が赤くなるのを少し恥ずかしい事として認識している所があると思いませんか?
ところが赤面症の僕にとって、
お酒で顔が赤くなる ≦ 面と向かって話している途中で赤面する過程を見られる
要するに、赤面症になる方が、お酒で顔が赤くなることよりメチャクチャ恥ずかしく感じるという事です。
分かりヅラ
とまあ、症例と称しつつ、あるある話になって(もしかしてナイナイ話かな?)しまいましたが、
この合コンの後日談が症例話に結びつきます。
後日幸運にも、この合コンで知り合った方と2対2のビーチ遊び、またその後日2人で居酒屋という運びに。
ビーチ遊びの時は、2対2という事もあり、そして2度目に顔をあわせる為か、赤面症はほぼ発動されずに済みました。
まあ夏だし海遊びなので、顔が赤くてもあまり不自然ではないという、心の余裕もあったのかもしれません。
しかし1対1の居酒屋は、そうは問屋が卸しませんでした。
初の1対1って、大一番でしょ!
プレッシャーが全然違う。
全て相手の発する言葉や眼差しは、僕一点に集中する訳じゃないですか。
でも逃げ様が無い。
赤面する度に、頭の中が白くなる度に脱出してたら2人の飲み会成立しないし。
シンプルに、かわいいし、気になるから一緒に飲んで話たい。
また居酒屋に入って乾杯したら一気に飲めばいい。
色々頭の中をグルグル回っていましたが、
待ち合わせの場所に彼女が登場した瞬間、赤面が全開発動し、
乾杯の一杯目を飲むところまで、あまり覚えていません。
これでは「完全に気の持ち様」例にはなりませんね。
「完全に気の持ち様」と頭で分かっていたけど、
全く体現できないただの赤面症発動例なだけです。
なのでまだ続きがあります。
その後この方と付き合う様になってから、
それまでに無い赤面症に関する変化が見られる様になりました。
自分一人で行動している時は、
ショップの店員さんに話しかけられると赤面発動する事が頻繁にあったので、
店員さんに声を掛けられると、
「あ、ども」と言いつつ、サーっと店を出て行っていました。
ところが、彼女とデートとかで一緒に行くと、声を掛けられても全然大丈夫なんです。
一番苦手な、デパートの一階によくあるジュエリー売り場とかで話しかけられても平気でした。
ジュエリー売り場なんて、当時の僕には絶対に無理な場所でした。
当初、なぜこの様な違いがでるのか全く分からず、でも良い傾向なので気にせずいましたが、
後になって、恐らくこうだろうという、僕なりの見立てをしました。
僕が言うのも何なのですが、
当時の彼女(ちなみに今は妻です)は、僕とは釣り合わない綺麗な子だなと思っていました。
(あくまで主観ですが、そこが大事。)
思い返すと、浅い話で恥ずかしいのですが、心の底で僕は、
「こんな可愛い彼女連れて歩いてオレすごいっしょー」
位に、良い年こいて思っていたんだろうなと思います。
こんな薄っぺらいただの自己満足ですが、
僕自身の自信に大きく寄与してくれたのでしょう。
元々そこまで自己肯定感が強くなかった僕が、
赤面症になってどんどん自分に自信が持てない人になっていました。
そこへ、少々曲がった形ではありますが、自信を与えてくれる彼女に出会って、
僕の赤面症に少し変化が見られる様になったのだと思います。
コレを読んで下さる皆さまには常識なのだとは思いますが、
僕はこの考察をして初めて、
「赤面症は心の病」 と、認識する事ができました。
しかし、彼女と一緒にいない時はまだいつもの赤面症の僕でした。
赤面症との付き合い方 その4へ つづく

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